ピラティスインストラクターが考える「How to makeover your life」今回は肩のお話し。
職種を問わず、肩こりをもっている女性は多いと思いますし、肩のラインは上半身のシルエットを印象付ける大切なポイント。
肩関節は、主に鎖骨と肩甲骨と上腕骨の3つの骨で構成されています。
この肩の回では鎖骨と肩甲骨のお話をしていきたいと思います。
鎖骨を意識して肩のラインを美しく
まずは鎖骨のお話から。 鎖骨とは肩と胸の間を真横に結ぶ骨。
鎖骨が横に真っ直ぐ伸びている女性のデコルテはとても美しく見えると思います。
反対に肩周りや首周りの筋肉が硬くなったり、猫背で背中が丸まってくると、鎖骨は真横一直線に骨の長さを保てないため、肩関節側の骨を斜め上に捻ることでバランスを保とうとします。
捻れた鎖骨によって肩が上に押し上げられるのが「いかり肩」、鎖骨がねじれたことで肩がハンガーのように斜めに下がってしまうのが「なで肩」の正体です。
まずは図のように鏡の前で鎖骨に触れて、自分の鎖骨のラインを確認してみましょう。
触ったときに硬い部分がある方はやさしくマッサージをしてあげるといいと思います。
鎖骨と鎖骨の周りの筋肉はとてもやわく、指がズボズボ入るような空間ではないので、今まで以上に優しく少しずつほぐしてあげて下さいね。
鎖骨の役割とそこに現れる心
鎖骨の役割とはなんでしょう?
鎖骨は腕を横に大きく広げたり、目の前の人や物を抱きしめる動作のためにある骨なのです。
鳥や猫には鎖骨がありますが、犬には鎖骨がないそうです。
鳥は翼(私たちの腕の部分)を大きく広げて羽ばたく必要がありますし、猫も木に登る際に木に抱きつきます。
心の面で言うと、私たちが自分らしさを大きく表現していくにも、大好きなものをしっかりと抱きしめるにも、鎖骨の存在は必要不可欠。
ぜひ鎖骨のケアをしてみて下さいね
テニスボールで簡単！肩甲骨周りのほぐし方
次に注目していきたいのが、肩甲骨の存在です。
YouTubeで肩甲骨について検索すると“肩甲骨はがし”という動画がたくさん出てきますが、それもそのはず、肩甲骨には17種類もの筋肉がついており、自由で複雑な腕の動きを支えてくれています。
複雑な動きができるといっても日常生活で腕を大きく動かすことはほとんどありません。
普段動かしていない肩甲骨周りの筋肉が、肩甲骨はがしでほぐれて気持ちよさを感じる人が多いのだと思います。
ちなみに私自身や私のレッスンでは肩甲骨はがしは行っていません。
ピラティスマシンやストレッチポール、ボールを使って、より細かく丁寧に肩甲骨周りの筋肉をほぐし、肩のラインを見つけていくことが多いです。
今回はその中でも一番簡単なテニスボールを使った肩甲骨の内側のほぐし方をご紹介します。
肩甲骨の動きづらさを感じる方はぜひやってみて下さい。
※動画ではラクロスボールを使っていますが、テニスボールでもラクロスボールでもどちらでも構いません
肩甲骨の周りは筋肉が多く、小さいものが多いので、ボールがグイグイと食い込んでしまうのはNGです。 びっくりして反動で硬くなってしまうことがあります。
どんなに凝っていてスッキリしたくても、 日々少しずつほぐしてあげて下さいね。
肩甲骨をホールドしておく強度が大切！
こんな話をしていると“肩甲骨は柔らかくなければいけない”と思われる方がほとんどなのですが、 女性に知ってていただきたいのは、さらにその続き!
肩甲骨は柔らかさ(動きの自由度)があると同時に、 肩甲骨本来の位置に骨を置いておく強度がめちゃくちゃ大切です。
男性に比べて、女性の関節は柔らかくなりやすいです。
柔らかく自由度が高いゆえに、 肩甲骨がどのポジションでトレーニングをするか、重い荷物を持つか、作業をするかによって17種類の筋肉の働きが変わります。
“肩甲骨は下げるべき!”と思っておられる方も多いのですが、(昔の私はそうでした。汗)
肩甲骨を必要以上に下げてしまうと上手く働けない筋肉が出てきますし、エクササイズの最中に肩甲骨の位置が動くと関節に負荷がかかります。
いつも書いている通り、私たちの体は全身の筋肉のつながりとバランスで美しいラインを作るので、二の腕や肩、首のラインを美しく見せるために肩甲骨を決まった位置に置いておくことはとても重要なのです。
肩甲骨の本来の位置は鎖骨を真横に伸ばしていくと見つかります。
図のように鎖骨の骨は肩甲骨とつながっているので、鎖骨が真横に真っ直ぐ伸びている時の肩甲骨の位置を目安にしていただくとわかりやすいと思います。
ピラティスはもちろん、筋トレやヨガをされる際も肩甲骨の位置を意識してみて下さいね。
腕の筋肉がしっかり働くようになりますよ♡
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